2008年 09月 02日
夏ばて |
9月2日付け毎日新聞富山版に掲載された記事を転載します。
「ご近所のお医者さん」という連載への投稿第7弾です。
夏ばてとは、夏の暑さによりあらわれる様々な症状をいい、
冷房の無かった時代は、猛暑による体力低下・食欲不振など、
いわゆる夏やせ・夏まけと呼ばれる症状が主でありました。
ところが現代では冷房の普及により、気温と湿度が急激に変化し、
またストレスや冷え、あるいは睡眠不足などのために、
倦怠感・下痢・便秘・頭痛・めまいなど、様々な症状が引き起こされます。
夏ばてに対する漢方治療も、その誘因によって、
大きく二つの病態を考え治療法を選択します。猛暑による夏ばてに対しては、
清暑益気湯、補中益気湯などの気を補う薬や、
胃苓湯などの水を巡らす薬を選択します。
冷房による寒によって引き起こされた夏ばてに対しては、
真武湯や人参湯など、消化管運動を整え、新陳代謝を高める薬を選択します。
また、夏ばてを乗り切るためには、漢方的な養生の考え方も必要です。
食物の陰陽を知り身体を過度に冷やさないことが大事です。
暑い時に身体を冷ます食物を摂ることは理にかなっていますが、
現代人は冷やす食物を摂り過ぎる傾向にあります。
冷奴には生姜やねぎを合わせて食べますが、これは先人の知恵であります。
冷えた食材を摂る時に生姜やねぎなど身体を温める食材を一緒に添えることで、
冷え過ぎにブレーキをかけてくれるのです。
食べ合わせや調理法などを工夫し、暑い夏を乗りきりましょう!
「ご近所のお医者さん」という連載への投稿第7弾です。
夏ばてとは、夏の暑さによりあらわれる様々な症状をいい、
冷房の無かった時代は、猛暑による体力低下・食欲不振など、
いわゆる夏やせ・夏まけと呼ばれる症状が主でありました。
ところが現代では冷房の普及により、気温と湿度が急激に変化し、
またストレスや冷え、あるいは睡眠不足などのために、
倦怠感・下痢・便秘・頭痛・めまいなど、様々な症状が引き起こされます。
夏ばてに対する漢方治療も、その誘因によって、
大きく二つの病態を考え治療法を選択します。猛暑による夏ばてに対しては、
清暑益気湯、補中益気湯などの気を補う薬や、
胃苓湯などの水を巡らす薬を選択します。
冷房による寒によって引き起こされた夏ばてに対しては、
真武湯や人参湯など、消化管運動を整え、新陳代謝を高める薬を選択します。
また、夏ばてを乗り切るためには、漢方的な養生の考え方も必要です。
食物の陰陽を知り身体を過度に冷やさないことが大事です。
暑い時に身体を冷ます食物を摂ることは理にかなっていますが、
現代人は冷やす食物を摂り過ぎる傾向にあります。
冷奴には生姜やねぎを合わせて食べますが、これは先人の知恵であります。
冷えた食材を摂る時に生姜やねぎなど身体を温める食材を一緒に添えることで、
冷え過ぎにブレーキをかけてくれるのです。
食べ合わせや調理法などを工夫し、暑い夏を乗りきりましょう!
by tanikawaiin
| 2008-09-02 22:33
| 毎日新聞記事