フランツ・リスト

4月の院長からのひと言です。

　リストは1811年ハンガリーに生まれ、
ドイツやオーストリアなどヨーロッパ各国で活躍した作曲家です。
74歳で生涯を閉じ、19世紀音楽界の中心的役割を果たしました。
今年は彼の生誕200年の年にあたります。
リストは、「ピアノの魔術師」と呼ばれるくらい、
超絶的な技巧を持つピアニストでもありました。
どんな曲でも初見で弾きこなし、彼の死後現在にいたるまで、
いまだ彼を超えるピアニストは現れていないと言われています。
「ピアノの詩人」と呼ばれるショパンのピアノ曲が、
優しく女性的であるのに対し、リストのピアノ曲は、
テクニカルで男性的な曲調が特徴です。
ピアニストとしてのリストは、当時のアイドル的存在であり、
女性ファンの失神が続出したとの逸話も残っています。
リストの演奏は、繊細ながら非常に情熱的で力強いため、
演奏中に弦が切れたり、
ピアノのハンマーが壊れることが度々あったと言われています。
そのため、最初から3台のピアノを用意して演奏したこともあったようです。
そんなリストに漢方薬を処方するとすれば、黄連解毒湯を選択します。
黄連解毒湯は、のぼせ気味で、イライラする傾向があり、
いわゆる交感神経が昂ぶっている場合に適応となる漢方薬です。